2024.03.01  【責任編集】ラーニング・ツリービジネスアナリシス研修はIT業界だけのものか

DX推進から広がりを見せ始めたビジネスアナリシスだが、IT業界だけにとどまらない。

全ての業種・業務において役に立つ要素が含まれているビジネスアナリシスを確認しておくのがおすすめです。

ビジネスアナリシス、ビジネスアナリストとは


そもそも「ビジネスアナリシス」とは?

そのままの意味で受け止めると「ビジネスを解析すること」となりますが、ビジネスアナリシスの本質はもっと深いところにあります。説明すると、ビジネスアナリシスとはプロジェクト全体を推進する活動であり、クライアント・ステークホルダー・ソリューションチームといった関係者を結びつける役割があります。

具体的にはビジネス課題を改善したり、ビジネス機会を増やしたりするための課題を特定し、特定の状況に対してステークホルダーに改善方法を提案することで、計画的な変化を引き起こす活動を指します。最近ではDXを推進する中でその需要が高まってきています。

まだ、少し説明が難しいので、次の2つの役割の例の説明で分かり易くなるかもしれません。

 1) 社内の業務改善活動において、いろいろな部門とコミュニケーションをとりながら、改善を円滑に進める役割。

 2) 様々なプロジェクトが成功するようにプロジェクトに関わる人たちとコミュニケーションを取りながら、プロジェクトの失敗要因の7割をしめるという要件定義の確認不足などが起こるリスクを減らす役割。

このように聞くと、これまでも、業務改善やプロジェクトは行ってきたが、ビジネスアナリストはいなかったのは何故?と思うかもしれません。

それは、これまで企業の中でその業務は開発プロジェクトのシステムエンジニアや、業務改善プロセスが動くときにそれぞれ関わる部門から選抜された担当人員による横断チームで対応してきていたからだと思われます。

若しくは、お金に余裕のある会社(またはプロジェクト)では外部のコンサルティングを採用していたかもしれません。

IIBA BABOK® v3による定義

IIBAとは「International Institute of Business Analysis(ビジネスアナリシスの国際協会)」の略であり、このIIBAがビジネスアナリシスの方法論を体系的にまとめたものがIIBA BABOK® v3です。ちなみにBABOKは「Business Analysis Body of Knowledge(ビジネスアナリシスの知識体系)」の略になります。

このIIBA BABOK® v3では、ビジネスアナリシスを次のように定義しています。

「ビジネスアナリシスは、ニーズを定義し、ステークホルダーに価値を提供するソリューションを推奨することにより、エンタープライズにチェンジを引き起こすことを可能にする専門活動である。」

出典:「BA(Business Analysis)とは」IIBA Japan Shapter

ビジネスアナリシスを通じて現状課題の把握とソリューションの理解を促すことで、企業は「チェンジ(変革)」の必要性と合理的根拠を明確にできます。つまり、ビジネスに新しい価値を生み出すための答えを導き出せるのです。 このビジネスアナリシスを実行する担当者のことをビジネスアナリストといいます。



ビジネスアナリストはどんな人に向いているのか


皆さんは、コンサルティングという言葉からどのような人物像を想像しますか?

受け止め方によって様々だと思いますが、業務分析を行い、提案から、業務改善、プロジェクト遂行まで伴走する(もしくは、その一部)を行うのに必要な能力をもっている業務を行う人と言えます。その能力は非常に幅広いものが求められます。

一番、イメージしやすいのは、“このコンサルティングを行えるポテンシャルのある人材”というのが、一番ビジネスアナリストになる人材として向いているというの説明に合っているかもしれません。(実際、コンサルティングとして発注している業務にはビジネスアナリシスが行う内容が多いと思います)

BABOKによると、ビジネスアナリストには「分析思考と問題解決」・「行動特性」・「コミュニケーションスキル」・「人間関係のスキル」・「ビジネス知識」・「ツールとテクノロジ」の6つのコンピテンシが必要とされます。

ビジネスアナリストに求められるスキルは様々なものがあります。業界に関する幅広い知識や、たくさんの情報を正しく選択し、分析する能力など必要になります。しかし、一番大切なのはコミュニケーション能力です。ビジネスアナリストは様々なの人とかかわりを持たなければなりません。プロジェクトマネージャー、開発者、エンドユーザー、などのステークホルダーや社内のチームメンバーとも円滑な人間関係を築かなければなりません。ビジネス知識や専門的な知識も必要ですが、やはり、一番大事なのは社内外の人間関係を円滑にするコミュニケーション能力です。

日本でのビジネスアナリスト


欧米では広く普及した職種ですが、日本ではビジネスアナリストとして仕事をしている人はごくわずかなのが現状です。日本ではシステムエンジニアやプロジェクトマネージャーにビジネスアナリスト的な役割が任されており、負担が大きくなっています。さらに、有効な知識体系がないまま現状の課題の解析や改善をしようと、苦労されていると思います。

かつての日本ではシステム開発プロジェクトの7割が失敗するといわれていました。その原因は要件定義が正しくできていないと言われています。ステークホルダーのニーズを正確に引き出すことでプロジェクトの成功率は上がります。

ビジネスアナリシスは主にDX推進のなかで、業務のIT化や、ITを使ったビジネスモデルの確立を行うプロジェクトが出て来たことで、要件定義などIT分野とセットで注目度が少し上がっています。

しかし、ビジネスを行う上でビジネスアナリストの役割はどこの業界でも重要な役割を果たすことができます。IT業界だけのものではなく、業務改善を行う会社、新しいビジネスプロセスを作る会社、プロジェクトを推進する会社であればビジネスアナリシスのフレームワークは適応できます。

今の業務を担当している組織からの人員の選抜などで、その人員の本来の業務の時間を割くような対応ではなく、会社に必要なビジネスアナリストを育成し、新たなビジネスアナリシスのフレームワークを取り入れてみてはどうでしょうか?

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