2022.01.17  【責任編集】ラーニング・ツリーDX時代に求められるスキル(IT以外は?)

DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が様々なメディアにあふれ、専門雑誌のみならず、テレビのコマーシャルでも流れる様になっています。企業では、DXへの取り組みをしていないとは言えない状況になっているかもしれません。また、ビジネスマンも今更DXを知らないとは言えず、良くわからないDXって何だろうと、関連する記事を何度も読んでいるのではないでしょうか?さらに、DX時代にはITスキルを持った人材が多く求められ、改めて社内教育の見直しや、中途採用も活発化しています。

DXの定義・目的

“DX”が“ “なぜDTではなくDXなんだろう”と思っていても、デジタルトランスフォーメーション”である事は知っていると思いますが根本的にDXとは何を指すのでしょうか?

経産省ガイドラインではDXを推進していく目的を下記としています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

つまり、デジタルと呼ぶ情報技術をより実際の業務プロセス、サービスに結び付けて、不確実な社会にも適用できるような変革を行うことで競争力を高めるという事です。

では、DXが求められる時代に何ができる事が必要なのでしょうか?

ガイドラインが示すように、“デジタル”がキーワードであることは間違いがありません。

その意味において、“デジタル”が判る人員は必須であり、企業の人事ではリスキリングと称して社員の再教育のメニューの再構築を急いでいます。

ただ、“デジタル”が判る人員を育てるだけでは片手落ちになると思われます。

”デジタル“が判る人員を育てても、”デジタル“が判る人員は何をするのでしょうか?

”デジタル“が判る人員は、顧客や社会のニーズを基に製品やサービス、ビジネスモデルを作り出し、業務そのものや様々なものを革新させ、企業の競争力を高めなければいけないのです。

DXが声高に言われる背景の再確認

残念ながら、DXが大きく取り上げられているという事は、そこに大きな問題があるからであり、多くの日本企業では今後の競争に不安がある事の裏返しであると言えます。

何故“デジタル”なのか?“デジタル”に期待するものは何か?を再度考えてみましょう。

デジタルであれば、激しいビジネス環境の変化に耐えられると考えている部分が多いのではないでしょうか?

つまり、ビジネス環境の変化に追従するのみならず、ビッグデータやAI等を利用し、ほんの少しでも先を見通してビジネスを作り上げる。更には、変化し続ける事を前提としてビジネスを行う基盤を作る。

変化するビジネス環境を前提とした場合に必要となるもの

“デジタル”を使用できるような人員が増えても、変化を前提とした社内業務プロセス、顧客へのサービスプロダクトの成果物が作り上げられなければ、意味を無さなくなってしまいます。

必要な事は、“デジタル”を使って進めるプロジェクトそのものが成功できるようにしておく必要があるという事です。

1)ITプロジェクトの成功率は依然として高い数字とは言えません。

   1-1)予定スケジュール通りに終わったプロジェクト:39.1%

   1-2)予定予算内で完了したプロジェクト:52.6%

   1-3)品質に満足しているプロジェクト:28.9%

一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)『企業IT動向調査報告書2021』

DXを推進する事は、プロジェクトを推進する事です。プロジェクトマネジメントをきちんとできる様にしておくことは必須な事です。

2)ビジネス環境の変化が多い不確実性にも対応できるマネジメントが必要。

VUCAという言葉で表される複雑で予測困難な環境の下、変化に対応できるアジャイルマネジメントが求められています。

アジャイルの導入については、その必要性が理解されつつありますが、懸念や課題もあり、その内容を理解しておくことは欠かせません。

3)リスクメネジメント・要件定義がプロジェクト失敗の一番の原因になっています。

ユーザー要件の確認に十分な時間をとらず、リスクマネジメントが出来ない等、プロジェクトの計画段階がおろそかになっている事が、一番の問題になっています。

デジタル研修と併せて必要になるもの(プロジェクトマネジメント・アジャイルマネジメント・リスクマネジメント・要件定義)

  DXというと、デジタル、ITについての知識を持った人材に焦点が当てられがちですが、同時にプロジェクトを成功させないと意味がなくなってしまうのです。

是非、プロジェクトを成功させる為に必要な技能の準備を検討してみてください。

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