2022.07.14  【責任編集】ラーニング・ツリーラーニング・ツリー ベテラン講師が語るシリーズ(1)
“SE(システムエンジニア)とPM(プロジェクトマネジャー)は何が違うか。”

実務家講師が伝えたい、受講生へのヒント

ラーニング・ツリーで長年プロジェクトマネージメントやビジネスアナリシスの講義を提供してこられた講師が、受講生に伝えておきたいヒントをご自身の経験をもとに書いてくれました。

第一回目の内容は “SEとPMは何が違うか” です。

皆さんは基本的に、SEからPMになられたと思います。PMになられた時に、求められていることは何が違うと思われましたか?

昔を振り返ってみた時に、私自身はプロジェクトの計画や管理をすることのように感じていたのではないかと思います。そのことは間違いではないのですが、しかし根本のところではわかっていなかったのではないかと思われます。

ドラッカーはこの点の参考になることを次のように言っています。

 「他の人の仕事ぶりに責任を持つ」経営管理者

 「主として自分の仕事だけに責任を持つ」専門家

経営管理者をPM、専門家をSEと読み替えると違いがわかる気がしませんか?

PMは自ら成果物を作らないけれども、率いている組織の活動結果、成果には責任を持つということですね。この根本を分かったうえでプロジェクトを実施する場合と意識せずに実施する場合とでは、PMとしての行動に差異がでてくると思います。PMとしての役割り、動き方が見えれば、大きな案件や自分ではプロジェクトで必要とされる技術がわからないものでも実施できるようになると思われます。

組織の成果に責任を持つということは、組織がうまく機能するようにしていかなくてはならないわけですが、どんなことが考えられますか?

組織のメンバーが、プロジェクトの目的や目標、成果物について理解していることは出発点として重要ですね。その上でメンバーが働きやすい環境を作り、互いに強み弱みを知ったうえで協力しあえる関係が欲しいですね。例えば、働きやすい環境作りとして、成果物作成上の課題解決(活動の障害の除去)を支援することが挙げられます。顧客の上層部に働きかける、プロジェクト外の組織に働きかけるなどは、担当者に任せることなく、PMが動くことで課題解決につながると思います。

このように組織がうまく機能するように動くことは多くの場合外部への働きかけが必要となってきます。メンバーへの支援活動と捉えることもできるでしょう。

PMの存在価値は、メンバーが充分に自分の力を発揮できるようにして、プロジェクト組織の成果を十分に上げていくことです。その結果(プロジェクト成果物)を顧客に提供することで顧客に成長してもらうことです。

SEとPMの差異について押さえておきたいものです。

実務家で長年講師をしてきた経験が語るヒント:プロジェクトマネジャー

近年ではPM(プロジェクトマネジャー)という言葉がSEより多く聞かれるかもしれません。一方、SEとして働かれてきた方はPMとの違いがご自身で明確になっていない事も多いと思います。この記事はその差を理解する事から始めるべき方がいるという講師経験の中から書かれたものです。

PMを始められる方にとって、大きなヒントになるのではないかと思います。

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