2022.08.04  【責任編集】ラーニング・ツリーラーニング・ツリー ベテラン講師が語るシリーズ(4) “プロジェクトで成果を上げる”

実務家講師が伝えたい、受講生へのヒント

ラーニング・ツリーで長年プロジェクト・マネージメントやビジネスアナリシスの講義を提供してこられた講師が、受講生に伝えておきたいヒントをご自身の経験をもとに書いてくれました。

第四回目の内容は “プロジェクトで成果を上げる” です。

PMにとって常に組織は流動的で、こんどはどのようなメンバー、顧客担当者、協力会社、部門関係者と一緒に実行することになるのだろうかと気になります。それでも成果は成し遂げていかなければなりません。

プロジェクトで成果を上げていくポイントを考えてみます。

  1. なされるべきことを考える

プロジェクトとして何がなされるべきかは最初の問いであり、根本的なものです。プロジェクトの目的、目標とも、あるいは要件とも言い換えることができます。顧客からの情報でそれは明確に定義されていることの確認が必要です。またステークホルダーが共通的に理解しているのかは必ずしも「イエス」とばかりは言えないと思います。プロジェクトの開始前に明らかにしておかなくてはなりません。

2. アクションプランを考える

行動していく前には計画しなければなりません。計画の結果は単なるガントチャートではありません。「調整された、成功するプロジェクト案」です。計画の作成とは「成功するプロジェクト案を調整・作成すること」です。

なされるべきことに対して想定されるリスクの検討とステークホルダーとの調整が必要です。マイルストーンをどのように設定し、計画の修正を図るのか、それらを組み込んだ計画が必要です。次の意思決定も併せて最終的なアクションプランになります。

3. 意志決定を行う

チーム編成を行い、実行責任者を決めます。チーム編成では常に要求と割り当てられた要員とのギャップ(質と量の両面)に悩むことが多いと思います。ここでも納得できるか、実行できるかの判断が重要です。粘り強い交渉が必要です。

プロジェクト期間の決定や予算の決定があります。この点も通常、制約事項として提示されるでしょうが、成功させるプロジェクトにするためには交渉が重要です。

4. コミュニケーションを行う

プロジェクトで成果を上げていくには、ステークホルダーにアクションプランを理解してもらい、必要な行動や協力をしてもらわなければなりません。そのためには

・プロジェクトの影響を受ける人

・プロジェクトの影響を受けなくても、コミュニケーションをとるべき人

・相手がどのような情報を必要としているか

・こちらがどのような情報を必要としているか

こうした点を明らかにし、コミュニケーションをしなくてはなりません。その計画が必要ですね。

5. 人の強みを生かす

組織が成果を生むには要員の強みを生かした役割分担が必要です。従ってPMにとって組織化は重要なものです。ただ強みを持つ人間は弱みも持っている可能性、強みの大きさと弱みの大きさとの両面性については承知しておかなくてはなりません。どのようにして弱みの調整を行うかはPMに課せられた課題です。

結果として強いプロジェクトチームへの進化をいかに早く済ませられるかがポイントになりますね。

6. 「プロジェクトにとって」を考える

プロジェクト組織の成果の最終責任はPMが負うべきものです。誰がどのように動こうが、動くまいが責任は免れません。プロジェクトに関連する人々、たとえば顧客や協力会社、あるいは調達先などの動きの結果さえも受け止めなくてはなりません。そのために考えるべき視点は常に「プロジェクトにとって」です。あるいは「我々にとって」です。「私PMにとって」重要なものではなく、プロジェクトにとって重要なものを考える。私がやりたいことを行うのではなく、プロジェクトにとって必要なことを考えて実行していきます。プロジェクトの動きを妨げているものは何か、妨げる可能性のあるものは何かを考えて対応していきます。プロジェクト全体を考え、行動することによってPMは組織の要員から必要とされ、信頼されることにつながっていきます。

これら6つのポイントに沿って行動することが、プロジェクトの成果につながっていきます。

実務家で長年講師をしてきた経験が語るヒント:プロジェクトで成果を上げる

プロジェクトは成功することが要求され、PM(プロジェクトマネジャー)はお客様への価値を提供することが前提となります。しかし、いつも上手く行くとは限りません。そんな時には原点を振り返り、何がポイントであるかを見直すことが重要になってきます。ここでか書かれた内容は基本的な事ばかりと感じる方も多いと思いますが、そういった基本に返って振り返る事がPM(プロジェクトマネジャー)には必要だと講師経験の中から書かれたものです。

PMという業務は簡単ではないからこそ、基本に大きなヒントがあるのではないかと思います。

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