実践的オブジェクト指向分析・設計と実装
コース番号:297J 3日間
研修コースの概要
アプリケーションやシステム開発の主流であるオブジェクト指向の主要な開発法であるRUP(Rational Unified Process)の「ユースケース駆動」に基づいて、分析・設計そして実装という一連のプロセスからなる演習を通して設計の本質を学ぶことを目的としたコースです。 単に概念的な設計図の作成で終わらず、実装まで行うのがこのコースの最大の特徴です。
この実装を通して得られるフィー ドバックにより、設計の本質である
- 仕様を正しく満たし
- 実行時効率・拡張性・メインテナンス性に優れ
- 半機械的に実装可能な設計図を開発する
ための重要なポイントを明確に理解することがきます。
さらに「ユースケース駆動」と並んでRUPの他の2つの柱である、「アーキテクチャー中心」および「繰り返しによる開発」に関して、その本質および有効性をケーススタディ等を通して簡潔に分かり易く説明します
この研修の対象者
最新のオブジェクト指向の手法を分析・設計から実装まで一貫して体系的に学ぼうと考えていらっしゃるソフトウェア・エンジニア、システム分析・設計者、プロ グラマの方々に最適です。
受講には6ヶ月以上のプログラムの経験とJavaあるいはC#.NETの文法の理解が必要です。ただし経験豊富なプログラマーの方であればC++またはCの知識だけでも受講可能です。オブジェクト指向分析・設計の事前の知識は必要ありません。
スケジュール
第1日
オブジェクト指向の基礎
- クラスとオブジェクト
- カプセル化
- オブジェクトとクラスのUML記述
- 継承とポリモーフィズム
- デザインパターン
- OO言語の比較
第2日
Rational Unified Process(RUP)
- ユースケース駆動のプロセス
- アーキテクチャ中心
- 反復的
- 段階的な開発によるプロジェクト管理
第3日
JavaあるいはC#.NET言語による実装
- GUI構築の基礎
- イテレーター・パターン
- JFCあるいは.NET Frameworkのクラスの利用
実習の内容
UMLを使い、標準の開発手法であるRUPに基づいて、仕様、分析・設計そして実装コードまで導出する演習を2つ行います。
- アクターとユースケースの識別
- 分析・設計モデルの作成
- クラス図:クラス、フィールド、関連 、多重度
- ユースケース実現:イベントフロー記述、シーケンス図
- 設計モデルからJavaあるいはC#.NETのコードへの展開
担当講師のコメント
先日、最新のOO分析・設計手法であるUML・RUPの生みの親の一人であるJacobson博士の講演を聞く機会がありました。その中で彼は現在の設計と コーディングではコーディングにかける時間が多すぎ、将来はその比率を8(設計)対2(コーディング)位にするべきだと言っていました。私自身の経験からも、設計に充分労力及び時間を割いたほうが開発全体にかかる時間を短縮でき、また最終システムがきれいで管理しやすいものになると言えます。
このコースではRUPの方法論を学んだ後、それに基づいて2つの問題につき分析・設計そして実装からなるグループ演習を行います。設計演習には十分な時間をかけ、実装可能で実行時効率の高い良い設計が得られるように、各自にじっくり考えて頂きます。そして得られた設計を「半機械的にコードに落とし込む」ことによりJavaあるいはC#.NETで実装します。この実装演習によって得られる学習効果は、設計の重要なポイントを理解するうえで大変大きいので、アーキテクト・設計者を目指す方には一度はこの体験をしていただきたいと思います。またこの演習を通して「設計8、実装2」の開発法の一端も体験していただけます。


